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生き残れとは?/ ディック

[ 490] NHKドラマ : 「生き残れ」5月14日放送!
[引用サイト]  http://www3.nhk.or.jp/drama/html_news_ikinokore.html

最初は現代でも海賊事件が起こっていることに単純に驚き、日本という国が海に囲まれていることを久しぶりに思い出しました。日常では、外国に行くのも飛行機、海外に手紙を送るのもインターネットという生活をしているため、「海」を意識することが実感としてなかったからです。でも、日本は周囲を海に囲まれています。海を通らなければ、一歩も外へ出られないし、当たり前のように口にしている食べ物の多くも入ってきません。
ドラマの撮影はバリ島の爆破事件で延期になり、なんと翌年の再チャレンジでもSARS騒動でまた無期延期に追い込まれました。もう制作は行われないだろうと諦めかけましたが、プロデューサーの内藤氏と演出の加藤氏が粘りに粘り、今回の撮影にこぎつけました。しかし、喜んだのもつかの間、撮影中に実際に日本船が海賊に襲われる事件が起こってしまいました。事件の関係者の方の心情を思うと複雑ですが、フィクションとして一つの希望の形を出せればと思っています。
平和な社会の中で暮らしていて、人の命の重さが軽く見られがちな現代、船員たちが一つの水、一つの食料を分け合って生き抜いた現実。漂流していた間、彼らの中で何があったのか、何を思ったか、また、「生きる」ってことはどういうことか、そのことを表現できたら…脚本の井上由美子さんは見事にライフラフトというワンステージの中に、ドキュメンタリーとは違うフィクションの世界で人間の葛藤を盛り込み「人は自分だけで生きてるのではなく、人に生かされながら生きている」ということをドラマの世界で表現してくれました。
完成するまでに随分時間がかかった分だけ、関わった人間も多い。マラッカ海峡について様々な情報を与えていただいた方々であったり、一旦は集まったものの制作延期にともない解散したスタッフであったり、そしてようやく撮影するにいたって結集した日本・タイの合同スタッフ、俳優の皆さんだったりと、本当に多くの人間が関わったドラマです。
日本のライフライン―マラッカ海峡という大きな背景の中の、直径4メートルに満たない小さなライフラフト。逃げ場はありません。いまだに終結を見ない世界の紛争、日常的に起こるようになってしまった凄惨な事件、取るに足らない諍いや、隣人との些細な口論・軋轢に至るまで、人は人と向き合うことから逃げられません。「大海原の密室劇」―この逃げ場のないライフラフトの中で、人間が生きるために何が必要で何が欠けているのか。ドラマという表現の面白さと難しさを思い知った企画でした。
それにしてもこのドラマに関わった人々は、出口の見えない制作期間と、過酷なロケによくも逃げずに向き合ったと思います。タイのスタッフ・俳優は、言葉の壁を越えて驚くべき力を発揮してくれました。皆の力をもって完成に至り、ようやくこのドラマが船出の日を迎えたことに僕は本当に感動しています。
希望を抱き船乗りになった俊介だったが、海運不況で船員たちの現実は厳しく、老船長の勝呂啓二(山野史人)は三等航海士・アルン(ドーム・ヘータクン)をはじめとする規則にルーズな船員たちを叱らず逆に気を遣い、13人の船員はほとんどが外国人という有様にも夢を大きく打ち砕かれている。そんな俊介を恋人のまなみ(佐藤寛子)は彼が船から降りるのではないかと心配していた。
シンガポール沖を航海する俊介の船が海賊に襲われたのはその夜のことだった。俊介は海賊に抵抗するが、13人の船員はライフラフト(救命ボート)に乗せられ、大海原へ投げ出される。ライフラフトに移される時、海賊のメンバーに今井の姿を見た俊介は、怒りを爆発させ今井に体当たりを食らわす。もみ合う中、俊介とともに今井も海に落ちる…。

 

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