以降とは?/ レイク
[ 185] スキン+ボーンズ-1980年代以降の建築とファッション:国立新美術館(THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO)
[引用サイト] http://www.nact.jp/exhibition_special/2007/skin_and_bones/index.html
会期中に当館で開催中の企画展・公募展のチケット(半券),またはサントリー美術館,森美術館で開催中の企画展のチケット(半券)を提示された方は,団体料金が適用されます. 国立新美術館では、近年の建築とファッションの動向を紹介する「スキン+ボーンズー1980年代以降の建築とファッション」展を開催します。 これまであまり接点がないと見られていた建築とファッションですが、1980年代以降、お互いの距離を縮め、刺激しあっているように見受けられます。特にコンピュータをはじめとする様々な技術の革新が、自由な造形を可能とし、表面と構造の関係に変化をもたらしました。ファッションデザイナーたちは、布を用いて、構築的で複雑な衣服を作り始め、また建築の分野では、仕立ての技術に通ずる、より複雑なフォルムを生み出しています。本展覧会では、これらの分野で活躍のめざましい日本人作家を含む21カ国約40名の作品、230点を展示します。 国立新美術館は、絵画や彫刻といった従来の美術作品だけでなく、私達に身近なテーマである建築とファッションの展示にもチャレンジします。美術館として、建築やデザインといった新しい領域をどのように取り上げていくのか、「スキン+ボーンズー1980年代以降の建築とファッション」展は国立新美術館の新しい挑戦です。 これまでにも建築の展覧会、ファッションの展覧会はありましたが、建築とファッションを同時に取り上げ、それらの共通性を取り上げた展覧会は日本ではほとんど例がありません。 建築とファッションの動きが気になる人はもちろん、これまで全く興味がなかった人も、この展覧会をみればきっと最近の建築とファッションの特徴を掴んでいただけるでしょう。 現在最先端で活躍する建築家が手がけたプロジェクトの模型、写真、イメージや、ファッションデザイナーの実際の作品が230点余り展示されます。写真でしか見ることの出来なかった作品も、この機会にご覧いただけるかもしれません。 現代の建築とファッションの両分野において、日本人の活躍はめざましいものです。世界的な潮流の中で日本人のデザイナー、建築家たちがどのような作品を手がけ、どのような位置を占めているのか、知りたいと思っている人も多いはずです。この機会に、お目当てのデザイナー、建築家の作品をぜひご覧ください。 本展覧会は、ロサンゼルス現代美術館(MOCA)で開催されたものを、国立新美術館が日本向けにアレンジしたものです。 近年の建築とファッションの動向を紹介する「スキン+ボーンズ――1980年代以降の建築とファッション」展を下記のとおり開催します。 建築とファッションは、人類の誕生以来、人間の身体を守るシェルターとしての本質を共有しています。また両者は、社会的・個人的あるいは文化的なアイデンティティーの表出としての役割も担ってきました。そういった共通点があるにもかかわらず、建築とファッションは、用途やスケール、素材が異なることから、これまでほとんど同じ俎上に載せて語られることはありませんでした。 しかし、1980年代以降、両者は急激に接近し、お互いを刺激しあっているように見受けられます。それは、この頃から両分野において、それ以前のものとは完全に異なる新しい形態をとる作品が、つぎつぎと誕生したことにも見てとれます。最近の傾向として、コンピュータをはじめとするさまざまな技術の革新が自由な造形を可能とし、表面と構造の関係に大きな変化をもたらしたことは特筆すべきことでしょう。ファッションデザイナーたちは、布を用いて、構築的で複雑な衣服を作り始め、また建築の分野では、仕立ての技術にも通ずる、より複雑なフォルムを生み出しています。大変興味深いことに両者は、「折る」、「プリーツをつける」、「ドレープをつける」、「包む」、「吊るす」、「織る」、「プリントする」などといった技法を共有し始めているように思えるのです。 このような視点から、本展は現代の建築とファッションを併置し、それらに共通する特徴を、思想、表面、構成、テクニックなどを切り口に、視覚的に検証するという、いままでにない試みを行います。このたびは、ロサンゼルス現代美術館(MOCA)が企画し同館で開催した展覧会を、国立新美術館が日本向けに充実させるもので、国内外の作品約230点によって展開します。 本展覧会では、概念、形態、構成、技法などを切り口に、建築とファッションに共通する特徴を視覚的に検証していきます。 太古の昔から、建築と衣服は、人間の身体を守るシェルターとしての保護機能を共有しています。また同時に両者は、政治的、宗教的あるいは文化的なアイデンティティーや個性の表象としての機能も兼ね備えています。この二つのセクションでは、両者の根源的な類似点が現代の建築および衣服ではどのように表現されているのかについて検証します。坂茂の《カーテンウォールの家》(1995年)、フセイン・チャラヤンの《アフターワーズ》コレクション(2000年)、ヨーリー・テンのドスキンで縁取りしたフード付ケープ(1982-83年秋冬)、ヴィクター&ロルフ 《ロシアン・ドール》オートクチュールコレクション(1999-2000年)などを展示します。 どのようなものを創るのかというアイデアから、その実現のために平面の素材を用いて立体を創り上げていくというプロセスも、建築とファッションに共通して見られる性質です。このセクションでは、建築家やファッションデザイナーが、当初の発想から作品へ仕上げていくまでのプロセスに焦点を当てます。建築家フランク・ゲーリーが《ウォルト・ディズニー・コンサートホール》(1987-2003年)を創りあげていくまでの過程や、ファッションデザイナー、ナルシソ・ロドリゲスのスケッチ、イザベル・トレドの創作の過程などを見ていただく予定です。 複雑で緻密なヴォリューム感のあるフォルムは、これまではファッションがもつ特権でした。ジュンヤ・ワタナベ、コムデギャルソンの《テクノ・クチュールあるいはソワレ・コレクション》(2000-01年秋冬)やフセイン・チャラヤンの《シェイヴド・チュール・ドレス》(2000年春夏)などは、その典型です。 しかし、ここ最近の技術革新により、建築においても伊東豊雄+アンドレア・ブランジの《ゲント市文化フォーラム コンペティション応募案》(2004年)のような構造とヴォリューム感のある装飾が一体化した自在な造形が可能となりつつあります。本セクションでは、上記作品に加えグレッグ・リン・フォームや、フォーリン・オフィス・アーキテクツの建築作品などを展示します。 1980年代以降にみられる建築とファッションの緊密な関係は、最新の技術や素材の開発抜きには語れません。このセクションでは、両者の技法あるいは技法的な発想の共通点を以下の項目に分類し提示します。 最先端の技術を駆使し、今日でも建築とファッションは進化し続けています。テスタ&ワイザーは、建築家でありながらも、菱沼良樹の《インサイド・アウト・2ウェイ・ドレス》(2004年春夏)などから着想を得たカーボンファイバーを素材とする布地を開発し、それを建築に応用する試みを企てています。その他、建築家エレナ・マンフェルディーニによる《カスタム・ドレス》(2006年)やナンニ・ストラーダのレーザー・カットによるケープ、ヴィクター&ロルフの《ブルースクリーン・コレクション》(2002-03年秋冬)の映像などの作品を展示し、今後の両者の新たな融合の方向性を示唆します。 |
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